2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

『ダーク・タワー II ―運命の三人―』スティーヴン・キング【4】

はい、読み終えました。最後のパート「押し屋」はめまぐるしく、息もつかせぬ展開です。とりあえず差し迫った問題は3つ。ローランド自身の病気、隠れているデッタ、3人目の仲間は誰か。さあさあ、タイムリミットが迫る中、これらをローランドがどう解決す…

『ダーク・タワー II ―運命の三人―』スティーヴン・キング【3】

ガンスリンガーは砂浜に立つ扉から、エディを連れ帰ってきました。彼は暗黒の塔への至るために必要な仲間らしい。扉は運命そのものです。予め定められているかのように、未来の仲間のもとへとつながっている。つまりこの巻は、「運命の三人」、旅の仲間を集…

『ダーク・タワー II ―運命の三人―』スティーヴン・キング【2】

ダーク・タワー・シリーズ第2部『運命の三人』、上巻を読み終えちゃいました。ここに収録されているのは「囚われ人」のパートですが、これが読み出したらやめられない。これだけで、独立した作品にしてもいいくらい。 ということで、まずは、前章で突如砂浜…

『ダーク・タワー II ―運命の三人―』スティーヴン・キング【1】

ダーク・タワー・シリーズ第2部。 『ダーク・タワー II ―運命の三人―』スティーヴン・キング です。 今回は、ボリュームが増えて上下巻です。前回同様、まずは目次から紹介します。 プロローグ 船乗り 囚われ人 第一章 ドア 第二章 エディ・ディーン 第三章…

『ダーク・タワー I ―ガンスリンガー―』スティーヴン・キング【4】

残りの2章を読み終えました。「第四章 スロー・ミュータント」「第五章 ガンスリンガーと黒衣の男」。ガンスリンガーの過去や、暗黒の塔が何なのか、この世界の成り立ちなんかが徐々に明らかになっていきます。 まずは、第四章から。 ガンスリンガーとジェ…

『ダーク・タワー I ―ガンスリンガー―』スティーヴン・キング【3】

「ガンスリンガー」ってのは、ガンマンみたいなものだと思われますが、この小説で「ガンスリンガー」と呼ばれている主人公は、本名を「ローランド」というようです。 ということを踏まえて、「第二章 中間駅」〜「第三章 山中の神殿」です。 第二章は、ガン…

『ダーク・タワー I ―ガンスリンガー―』スティーヴン・キング【2】

では、扉に掲げられた、「19」「再開」という謎の言葉と共に、これから長い長いお話が始まります。 って書いた、昨日の続きから。 「第一章 ガンスリンガー」は、この本の2/3を占める長さの章ですが、早速読み終えました。さすがキング、するする読める。 黒…

『ダーク・タワー I ―ガンスリンガー―』スティーヴン・キング【1】

では、今回は、これです。 『ダーク・タワー I ―ガンスリンガー―』スティーヴン・キング です。 世界一有名なホラー作家、スティーヴン・キング。全7作から成る彼のライフワーク、「ダーク・タワー」シリーズの第1作目です。ファンタジーとは言いながらも…

予告

『ガラテイア2.2』がかなりガッツリした現代文学だったんで、次はバリバリのエンターティメントが読みたいなあ。でも、すぐに読み終わっちゃうような本をここで取り上げてもなあ。長い長い作品にしてみよっかなあ。 そんな風に、次は何を読もうかって考えて…

『舞踏会へ向かう三人の農夫』について

『ガラテイア2.2』には、リチャード・パワーズ自身のこれまでの作品に対する言及があちこちに見られます。その中で、邦訳されているのは、処女作『舞踏会へ向かう三人の農夫』のみ。そこで、参考までに、この作品を読んだ当時の感想を書いておきます。 以下…

『ガラテイア2.2』リチャード・パワーズ【13】

2カ月か…。ずいぶん時間がかかりましたね。中盤くらいまでは展開も少なく、ストーリーは遅々として進みません。ひねった比喩やつながりのわからない文章、哲学的会話、科学用語、文学作品の引用などが頻出し、かと思うと突如生々しい感情表現に出くわしたり…

『ガラテイア2.2』リチャード・パワーズ【12】

読み終えました。ふぅ。何でしょう、この読後感は。長い道のりでしたが、読み終えた感触は以外に軽やか。軽やかな悲しさ、透明な切なさ、みたいなものが残ります。 さて、これまで、いくつかの要素が提示されてきました。 人工知能のヘレンは意識を持ってい…