2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『悪戯の愉しみ』アルフォンス・アレー【2】

今回読んだのは次の10編、「親切な恋人」「夏の愉しみ」「輝かしいアイデア」「宣伝狂時代」「新式発明」「小さな生命を大切に」「ひげ」「法律」「医者」「ウソのような話」。どれも短い作品ばかりで、平均6ページくらいかな。 「親切な恋人」 これは、福…

『悪戯の愉しみ』アルフォンス・アレー【1】

海外ものを読もうと思うと、どうしても英米文学が多くなるわけですが、ホントはいろんな国の作品を読みたいんですよ。で、このブログで読んだ作品のリストをざーっと眺めてみると、あ、フランスがない…。ということで、今回はフランス文学を読みます。パワー…

修正と御礼

夕べの更新で、うっかり同じ日記をダブって掲載しちゃいました。さっき慌てて直しましたが、読んじゃった人は奇異に思ったでしょうね。まあ見ようによっては実験的にも見えますが、何のことはない、単なる間違いです。 ちなみにダブってた日記は、正確には同…

『囚人のジレンマ』リチャード・パワーズ【13】

この小説には、最後まで読んだところでもう一度読み返したくなる仕掛けが凝らされています。そこで、最初の章「なぞなぞ」を読み返すと、あれっ…? 最初は見落としていたあることに気づく。 というように、非常に複雑な構造を持った小説です。さらにややこし…

『囚人のジレンマ』リチャード・パワーズ【12】

読み終えました。いやー、圧倒された。これまであちこちにちりばめられていたあれこれが、次々とつながり出してめくるめく展開に。頭がぐるぐるになりながらも、一気に読んじゃいました。これは小説じゃなけりゃ味わえない読後感。パワーズ、すごいです。 ま…

『囚人のジレンマ』リチャード・パワーズ【11】

わ、きた。ついにきました。これまで別々に語られてきたウォルト・ディズニーとエディ・ホブソンの軌跡が、いよいよここで交錯します。 でもその前に、「ホブソン家パート」。 「14」の章。 さて、ホブソン氏の入院です。意味のない決まり文句を口にすること…

『囚人のジレンマ』リチャード・パワーズ【10】

「ホブソン家パート」「年号パート」「回想パート」の3つのパートには、くり返し出てくるテーマがあって、それが「囚人のジレンマ」だったり、「おとぎ話と現実」だったりします。ただし、どこかで明確な結論に達するというわけじゃなくって、それぞれ変奏…