2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧
前回読んだ、「ザ・ホルトラク」でゾンビがわけのわからないセリフを喋るシーンがあるんですが、その後の短編「大砲」の冒頭でそのゾンビが言っていたセリフと同じフレーズが出てきます。「あれ?」って思ってたんですが、この短編集を読み進めていくと、同…
ミランダ・ジュライは、面白いけど乗りきれない部分もあったりしたので、別の女性作家の短編集に再度チャレンジします。 前回予告した通り、 『マジック・フォー・ビギナーズ』ケリー・リンク です。 ケリー・リンクは、以前読んだ第一短編集『スペシャリス…
ミランダ・ジュライは、面白いところと苦手なところがあるタイプの作家でした。僕は「女ごころ」がピンとこないところがあるんですが、ミランダ・ジュライの作品は、ぎゅーっと絞るとその手の「女ごころ」がぽたぽた垂れてくるようで、ちょっと負けそうにな…
残りの8編を読み終えました。前半同様、イタイ人たちが次々と登場します。ちょっと対処に困るけど、身近なところにもいるかもしれない、そんなタイプの人たち。 では、いきましょう。 「わたしはドアにキスをする」 2年間だけしか活動しなかったバンドのボ…
友人がブログで感想を書いていたので、ならば僕も、ということで読んでみることにしました。 最近出たばかりの話題の海外文学のこれ、 『いちばんここに似合う人』ミランダ・ジュライ です。 作者のミランダ・ジュライは、ロサンジェルス在住。カンヌでの受…
大正時代の幻想小説には魅力的なものがけっこうありますが、室生犀星もそうした作家の一人に数えていいでしょう。作品に立ちこめる夕闇の気配に、当時の薄暗い夕暮れや街燈の薄明かりを思い、不思議とキュンときます。 夕暮れは昼と夜の境界にあって、どちら…
はいっ、最後まで読み終えました。今回は、3パート目の3編、「三階の家」「香爐を盗む」「幻影の都市」と、最後の1編「しゃりこうべ」。3パート目は、都市を舞台にした怪奇譚という位置づけのようですが、これがいずれも薄気味悪い話ばかりで大満足。そ…