2013-04-14から1日間の記事一覧

『空気の名前』アルベルト・ルイ=サンチェス【4】

つづきいきます。 「VIII にせものの夕焼け」の章。 月に一度、真昼に、赤紫色の薄いもやがモガドールの大気を満たした。屋上から見ると、白い壁が不思議な赤い輝きを放っているようだった。町の人々は皆、「にせものの夕焼け」と呼んでいた。十五分以上つづ…